転職・就職実例

転職・就職実例

実例

記：人事コンサルタント（元某人材紹介会社勤務）　Ｈ
[ソフトウエア技術者]
昨今のＩＴ産業の隆盛の下、ＩＴ企業からの求人が多い。特にソフトウエア技術者は引く手あまたといえる。売り手市場といえる。よく、ＩＴ企業からこういうソフトウエア技術者を探して欲しいとの依頼が多いがなかなか見つからない。ＩＴ企業の最も求めるソフトウエア技術者は、３０歳以下で即戦力になる経験者だ。金の卵と言われる。
ネット上で各種人材登録サイトを巡ったりしてもなかなか条件に見合う人間がみつからない。年齢オーバーや、未経験者ばかりなのだ。
やむなく、３５歳以上と条件を緩和しても、やっと数人が見つかる程度。しかも、その人間とコンタクトをとれたとしても、そういう人間は引き合いが多く、あっというまに他の企業に取られてしまい、なかなか面接にまでこげつけない。おまけに、たとえ就職しても、流動性が激しくすぐに条件の良い他の企業に転職されたりと長続きしない。そのため、企業の採用条件に見合う方なら、すなわち、若くて経験がある方なら面接にいきさえすればほぼ全員パスできると言ってよい。

[事務職]
・他方、事務系の職種は買い手市場といえる。こちらは求人募集を出すと、山ほど応募が来る。１人の募集に１００人の応募がくるのが当たり前だ。そのため、面接以前に書類選考でほどんどが落とされる。しかも、面接に及んでもパスできるのはごく一部に過ぎない。

[営業職]
・営業職の求人もわりと多い。ただ、営業職では面接試験がかなり大きな比重を占める。企業側も、面接如何で決定することが殆どだ。

営業職の就職試験

かつて、こういう事例があった。ある営業職への就職希望者が、企業の面接に行った。その経歴や事前の条件提示などではほぼ折り合いがついていたので当確のはずだった。あとは面接を待つだけだったが、残念ながら落ちた。どうして落ちたのか企業の担当者に聞いたところ、プライドが高く融通がきかないとのこと。あとで、その就職希望者からメールが来た。「あの採用担当者は意地が悪い。人の聞かれたくないところをどんどん付いて来る。プライバシー侵害だし、人権侵害だ。」とかんかんに怒っていた。実はこの面接はそれがミソで、こういう返答しにくい質問をわざと投げかけて、相手がどういうかわし方をするかを見ているのである。別にプライバシーなどを聞きたくて質問しているわけではないのである。営業では、実際、どんなにきついことを言われても、にこにこしながらなんとかかわして乗り切る必要に迫られる、そういう能力があるかを試しているのである。それに対し、うまくかわすどころか、かっとなって怒ってしまっては合格できるわけがない。
このように営業職などの試験では、面接では受け答えの仕方を主に見る。また、その会社の構内に入ったらそこから試験がはじまっていると考えた方が良い。受付嬢や守衛さん、掃除のおばさんなどとの応対の仕方も実は見られている場合もあるので要注意。
あとで、社長が受付嬢や守衛さんなどに「さっきの・・・の人の印象はどうかな」と聞いて決断した場合は結構ある。普段は笑顔を振りまいているかわいい顔した受付嬢がきつい一言を言ったがためにパスできなかった例を知っている。

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